2025年1月31日金曜日

これまでで一番大変だった制作は?

 どうも。最近お風呂でシャンプー→リンス→ボディソープの流れでいこうと思ったら3回シャンプーをしてしまいました。疲れています。時計塔プロジェクトの吉岡です。

 しれっと久しぶりの更新です。
 長らくブログというものを書いていませんでしたが、気が向いたので更新しようと思います。ブログというのはそういうものです。

 さて、今自分はメインチャンネルとサブチャンネルを分け、配信周りは基本的にサブチャンネルである『亡霊横丁のアトリエ』というチャンネルで行っています。
 『亡霊横丁のアトリエ』は、あらゆる実験的なことをしつつ、クリエイター(僕)に焦点をあてたコンテンツを集約する目的で運営しています。(こう言うとかっこいい感じしますが、実際は気軽に色々できる場所としてやっていくつもりです)

 チャンネルの紹介もほどほどに、今回は雑談配信のテーマで触れた『これまでで一番大変だった制作は?』ということについて振り返っていこうと思います。
 配信は概ね出たとこ勝負なので、微妙にニュアンスが違う表現をしてしまったり、正しくない情報を発信してしまうこともあります。
 なので、時間がある時に限りですが改めて振り返りつつ、トークテーマについてもう少し深堀りやこぼれ話ができればと。

 あとは、配信をイチからみるより圧倒的にタイパがいいです。
 単純に読み物としてご利用いただくのもいいでしょう。配信を見ていない方でも読めるように、配信で言った内容もさらっていきます。




『これまでで一番大変だった制作は?』

 一口に大変と言ってもいろいろ方向性がありまして、ざっと思いついたのは「制作期間」「制作そのもの」「制作外」という3方向のベクトルでした。

 制作期間的に大変だったのは『秒針は夢をみる』という、時計塔プロジェクト最初のゲーム作品。
 時計塔プロジェクトは最初から音楽&小説&ゲームを出すプロジェクトにしようというところは決まってまして、その中でも音楽と小説は昔から作っていたストックがあり、あとは公開できる形に整えるだけの状態でした。

 具体的な発足日が決まったのは音楽と小説の整えが終わってきたあたり。作品が完成し始め、時計塔プロジェクトがより現実的になった段階でようやく「いつはじめようか…」と考え始めました。
 その際、なにかいい記念日はないかと適当に探していると…。
「"時の記念日"…!?素晴らしい日があるじゃないか!日付は6月10日か…。あと2か月後やんけ!!!!」

 そうなんです。『秒針は夢をみる』は大体2ヶ月で企画立案、制作をしました。
 当時使用していた制作ツールは「RPGツクール2000」という、2000年初頭フリーゲーム界隈の覇権といっても過言ではないソフトをメイン武器としておりました。
 お気づきの方がいらっしゃるとは思いますが、時計塔プロジェクト発足は2016年。そうです。この「RPGツクール2000」の発売日は2000年なのです。
 僕は16年前に発売された武器を片手にこのゲームを制作しました。気骨がありますねぇ(適当)

 そんなこんなでなんとか最後まで作りきり、一旦バグには目をそらした状態で公開。アディショナルタイム(アウト)でバグを fix し、ようやく完成となりました。
 この時に効率という概念に触れ、のちの制作の礎になっているとかなってないとか。

   ・ ・ ・

 次に制作自体が難航したもの。これは1stミニアルバムの『Walk alone』でした。
 このアルバムを制作したのは、時計塔プロジェクトとほぼ同時期に始めた作家業で悪戦苦闘していた時期。
 自分のやりたいことを改めて見つめなおそうと制作を始め、自分が見たい景色をなんとか形にしてリリースしたアルバムです。

 僕は常日頃、「自分自身の想像力に技術が追いついていない」と言っていますが、この時期は特に顕著で、ある程度できることが増えたからこそ、前以上に鮮明な景色が頭の中で見えるようになり、それを現実世界に落とし込むことができずこっちでもまた悪戦苦闘した記憶があります。

 シンプルさと複雑さが重なりあった楽曲構成や、際限のない疾走感、目まぐるしく展開していく構造など、改めて聞いてみると今現在制作している楽曲と通ずるものがあり、当時よりもより鮮明に形として出せるようになっていて、ようやく想像力に技術が追いつこうとしているのかなと思っています。
 でも気がつくと置いていかれてます。せっかちで進むの早いんですアイツ。

   ・ ・ ・

 最後は、制作外で大変だった作品。これは時計塔プロジェクトのサイトをゲーム化した屈指のお気に入り謎作品『時計塔の街にて』です。
 作品の構造がそもそも異質なのですが、それに合わせた世界観や設定は自分のサイトをゲーム化しようと発想した瞬間からぽんぽんと出てきたのでその点は苦労しませんでした。
 ただ、それを叶えるためには僕の最強装備である「RPGツクール2000」は使えないようで、当時最新であった「RPGツクールMV」という新武器に手を出しました。

 このツールがまた革新的で、それ故に癖も強い。Javascriptというプログラミング言語で動いているんですが、JavascriptとRPGツクールMV、どちらのルールも混在するという非常に理解するのに時間を要するものだったんです。
 しかし!このツールの売りである"Javascriptで動く"ゲームというのは、まんまWEBに転用でき、なんとWEBブラウザ上でゲームが動くようになるわけです。「サイトをゲーム化する」という、時計塔プロジェクトでしか発生しない謎需要にこれ以上ないくらいフィットしており、「もしかすると時計塔プロジェクトのためにツール開発してくれたんですかね!?」って当時思いました。正直今も思ってます。

 とはいえ僕はプログラミング初心者なので、理想の仕様を実装するためにめっちゃくちゃ時間がかかりましたし、今となってはコードもぐっちゃぐちゃで更新しようにもどこから手をつけてよいのやら…といった感じです。
 なので、今制作しているゲームが完成したらまた仕様書を書き直しつつ、更新を再開しようかと思っています。RPGツクールMV仕様ではありますが、Javascriptをずっと触ってきましたし、概念的にも理解が深まっているので、だいぶ進化したものが出せる気がしています。そうです。僕の頭の中にある世界はいつだってそんな感じです。あとはそれを出力するだけの作業なのです。

 かなり実装が大変な作品でしたが、そこで出てきた設定から『亡霊横丁のアトリエ』も生まれたし、「時計塔プロジェクト」が単なるプロジェクトではなく、世界そのものを内包したものにできたことを考えると、この作品はとても大きな一歩だったと思っています。

   ・ ・ ・

 配信とはまた別の角度で書いた部分もありましたが、『これまでで一番大変だった制作は?』の振り返りはだいたいこんな感じでしょうか。
 そういえばこの配信からスーツを着だしたんですけど、正直絶対スーツは良くなるから逆に禁止カードかなと思ってあえてやっていませんでした。案の定溶け込んでしまって悔しいです。いい感じです。お気に入りです。最初からこうすればよかった。

 次回の雑談は録画になるか配信になるかはわかりませんが…。ぜひ覗いてもらえると嬉しいです。ではまた。

時計塔プロジェクト 吉岡大地
公式サイト( http://clocktower-project.com/ )
Twitter( @Clocktower_PJ )